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2007-11-26

ずんぐり刑事

 書けなかったのは増刊号があったからです。
 言い訳からコンニチハ、川島です。11月は増刊号に本誌と、正直死ぬかと思いました。12月も講演会に年末進行と怒涛の展開が続きます。ゲフッ。

 気を取り直して……『ロンリーハート』を見に行きました。
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 1940年代に起きた事件の映画化です。
 出演、ジョン・トラボルタ、ジェームズ・ガンドルフィーニ、ジャレッド・レトー、サルマ・ハエック、スコット・カーン、ローラ・ダーン。監督・脚本のトッド・ロビンソンは、トラヴォルタ演ずる刑事の実の孫。こんなこともあるもんですね。

 新聞、雑誌などにある恋人探しの文通コーナー「ロンリーハート・クラブ」を利用し、戦争未亡人や中年の独身女性を狙った結婚詐欺師のレイモンド・フェルナンデスと、相棒であり恋人のマーサ・ベック。彼らは共謀して20人以上を殺害した、というのがストーリー。

 この事件は前にも『ハネムーン・キラーズ』というタイトルで映画化されていて、その作品は犯人の視点で描かれています(未見です)。本作は刑事側の視点。と言いながらも、犯人と刑事の視点はほぼ並行して描かれているから、そうでもないかもしれません。

 二つの視点から事件を描く手法が成功なのかといえば、そうではありません。うまい具合にバランスが取れてしまい、小さくまとまってしまっています。それにより、クライムムービーで必要な、犯人の不気味さや殺伐とした迫力を欠いてしまっています。人間として描くには中途半端、不気味な存在として描くにも中途半端。

 なにより一番問題なのは、各所で言われていることですが、実際のマーサは100キロを超える巨大女だったことです。
 映画ではラテン系フェロモンばりばりの美女。これでは何の面白みもない。この事件の肝であり、最も面白い部分は、
「100キロの女が、コンプレックスを抱きながら、運命の男(と思い込んでいる)レイを信じ、愛し、彼の為に犯罪を犯す」
 ということです。醜い女の事件だからこそ興味深く、映画にした時、カタルシスが生まれる。

 正直、この事件では描くべき事はその一点のみで、刑事の父子関係も、恋愛もどうでもいいのです。そんな余計なものを付け加えるから、本題が掘り下げきれなくなってしまうのです。

 と、苦言ばかり呈してきましたが、つまらなくはなかったですよ。小品、です。

 ところで、この映画はトラボルタ目当てで見に行ったのですが、全然魅力なかったのでガックシでした。何だかずんぐりむっくりしていました。『ヘアスプレー』の母親役の評判がいいだけに期待していたのですが。近く公開される『団塊ボーイズ』ではスッキリしていて欲しいです。

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