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2007-03-08

「わからない!」という叫び

 まさか更新せずに3月に入るとは思いませんでした。こんにちは。『WiLL』の川島です。申し訳ありません。月日が流れるのって早いなぁ……。何本か見ているんですけど……公開終っちゃった作品ばかりだなぁ。

 で、先日、ある映画を見に行きまして、これの感想を書こうと思っていました。見る前までは。しかし、見た後、これはどう書けばいいのかと悩みました。どう書けば、というのは感想が書きにくいというレベルではなく、私がこの映画について書く言葉がない、というレベルで、です。

 見に行ったのは黒沢清監督『叫』です。

 黒沢作品は何本か見ていますが、いつも同じ気持ちになります。それは「わからない」という気持ちです。謎がわからないとか、何がテーマなのかわからないとかではなく、「この映画はいったい何なのか」が「わからない」というレベルでわからないのです。

 『叫』でも同じ感想でした。何なんだこの映画は。

 今までの黒沢作品に比べ、ストーリーは解り易いし、ミステリー要素も魅力的。ホラー要素は正直笑ってしまうようなものでしたが。
 廃墟、埋め立て地、地震、海水、女、男といったキーワード達。
 味のある演技をする役者陣。
 どこか淋しい光の使い方。
 どれもすばらしい。しかし、どれも私の心には何も響いてこない。誤解して欲しくないのですが、謎が解明できなかった(されなかった)からでも、理路整然と説明されていないからでも、作品のクオリティが低いわけでもないのです。
 これだけ“伝わって”くるものがあるにも関わらず、“響く”事は決してない。
 私が黒沢清と“わかりあえる”日が来ることはあるのでしょうか。

 鑑賞後、私は軽い混乱に陥りました。その時、「全てを無しにしたかった」という容疑者の言葉が聞こえてきました。このまま「わからない」という気持ちで家に帰るのは嫌です。「全てを無し」にするため、私の足は別の映画館に向かっていました。

 映画の混乱は映画で消す。『劇場版 龍が如く』を見に行ったのです。

 何でその映画やねん! というツッコミが聞こえてきそうですが、劇薬という事です。
 『龍が如く』というのは、もとはゲームです。私はこのゲームの大ファンで、年末年始は『1』『2』をずっとプレイしておりました。ゲームについて書き始めると膨大になるので、ここでは割愛いたします。

 ゲームの映画化……わかっています。うまくいくはずがないんです。相当の“濃さ”を持っているゲームを二時間ちょっとでまとめるなんて、至難の業。いくらSPEED主演の『アンドロメディア』から哀川翔主演のVシネまで監督した三池崇史でも無理だって事くらいわかっています。

 で、実際に見たのですが、言いたい事は山の如くあります。ええ。書き始めたら止まらないでしょう。批判ばかりになってしまいそうなのですので、省略します。
 しかし、その反面、メチャクチャ笑ったのも事実です。口にするのは悪口だけど顔には満面の笑みが浮かんでいます。冒頭の30分は最高の気分でした。これで金払った価値はあった気がします。多分気のせい(迷い)でしょう。最後には「金返せ」と思っていたのも事実だったりしますし。三池監督なら、もっとできたと思うんですがねぇ……。
 終ったあと、『叫』の混乱は消えていました。随分な荒療治だった気がします。その日は一日放心しておりました。

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