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2006-07-24

トム・クルーズの半開いた口

 お久し振りです。約一ヵ月間書いておりませんでした。映画は見ていたんですけど……。
 言い訳は置いておいて、感想を。

 『M:i:Ⅲ』です。トム・クルーズさんの大人気シリーズです。
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 『1』は大好きで何回か見ています。だって、まずキャストがいい。ジョン・ボイトにエマニエル・ベアールですよ。さらに監督がブライアン・デ・パルマ。いやー、最高でした。

 ところが、『2』は、ジョン・ウーがやらかしたのか、トムさんがやらかしたのか知りませんが、面白くないの極致でした。スパイ工作として敵に知られずに侵入したのに、ドアを爆破するわ、何故か敵に姿を見せるわ、ハトは飛ぶわ。スパイ関係なくね? という映画です。ジョン・ウースタイルまんまなので、多分、ジョン・ウーがやっちゃったんでしょう。

 で、『3』です。ちゃんとしたスパイムービーに戻っていてホッとしました。

 今作では攻守が二転三転し、怒涛の如く展開していきます。アクションもド派手。金使ってまっせー、というのが伝わってきます(褒め言葉ですよ)。話のテンポが早いから、物語に深みはありません。ま、全部なんて贅沢なことは言いません。
 毎シリーズ思うのですが、よく見ると主人公イーサン・ハントっ結構自分の都合というか勝手で行動していますよね……それに組織から離れて行動する時も、ずいぶん装備が充実していますよね……ま、いっか!

 敵役は、気持悪い役をやらせたら天下一品、フィリップ・シーモア・ホフマンです。映画デビューの『セント・オブ・ウーマン~夢の香り』でも気持ち悪い高校生でした。オスカーを取ったアル・パチーノの次に印象に残っています。その後も気持ち悪い役を次々と見事にこなしていく様は、もう頼もしいような、それいいのかと言いたいような。まさかオスカーを取ることになるとは……感動しているところ、『カポーティ』の予告を見てみると、やっぱり気持ち悪かったです。ま、演技力があるということですね。
 と言いたいところですが、この映画ではヤル気ナッシング。この人が通常の演技をすれば、他の役者全部喰ってしまうほどの存在になるのに、全然存在感ない。まぁそのおかげで、女優二人が光ったわけだから、結果オーライと言っていい……んでしょうかね。

 ラストは、少し何だかなぁと思ったけど、全体としては面白かったです。見に行こうか思案している人は、どうぞどうぞ。ただ、トム・クルーズは相変わらず口が半開きで、頭悪そうでした。これさえなければもっといいんですけどねぇ。
 トムさんも、もう44歳です。アクションもそろそろ限界でしょう。間違いなく『MI4』は作るでしょうから、どうやって老いとアクションを両立させるのか、そこにも注目したいです。

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2006-07-05

6月16日 今井仁子さん

(*3日分更新しました)

 鈴木明さんのノンフィクションの傑作『南京大虐殺のまぼろし』を「ワックBUNKO」で復刊することになり、見本が出来たので鈴木さんの未亡人、仁子さんにお届けする。
『南京大虐殺のまぼろし』が出版されたのは1973年というからもう30年前。本多勝一『中国の旅』に書かれたような南京大虐殺や百人斬り競争が本当にあったことなのか、「ちょっと待てよ、何かおかしい」という素朴な疑問からスタートした鈴木さんのレポートは、それらが「まぼろし」ではなかったのかとジャーナリズム、とくに新聞というメディアにつきつけた。
 以来、30年余、南京大虐殺に関しては東中野修道さんによる綿密かつ実証的な反論でほとんど否定されている。
 百人斬りについては言うまでもない。現実に不可能だろうということは、常識で考えれば分かることではないか。
 にもかかわらず、毎日新聞や朝日新聞は、百人斬りについて謝罪どころか、取り消しもしない。遺族が百人斬り報道の不当を訴えた裁判は高裁でも棄却された。裁判の不当は言うまでもないけれど、新聞はジャーナリズムとして不誠実ではないか。毎日新聞、朝日新聞の記者ひとりひとりに「本当に百人斬りなどということが可能と思うか」を問いたい。
 話がそれた。
 今井夫人は「亡き主人が喜びますでしょう。早速、仏壇に供えます」(鈴木明さんは2003年に亡くなっている)。
 とても若々しく、とても華やかな女性で、「今、ヨン様の追っかけをやってるんです」と笑った。
「何年前でしたか、初めてヨン様に会うツアーというのがあって、初めて参加したんですよ。その時に参加したのはたったの8人。それが、2回目は800人。それ以来、ずっと韓流というか韓国にハマってます。いずれ、日韓の文化交流について何か書ければと思っているのですが……」
 それにしても文藝春秋がこの『南京大虐殺のまぼろし』(文春文庫)を絶版にしたのは理解に苦しむ。だからワックで出せたから、いいのだが。

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6月10日 矢崎泰久さん

 「マスコミの学校」、今日は矢崎さんの講義。矢崎さんとは主義主張こそ違え、尊敬すべき先輩編集者のひとり。『話の特集』という雑誌は戦後雑誌史には必ず残る。あれだけの若い才能――和田誠、横尾忠則、長新太、篠山紀信、立木義浩、アラーキー、色川武大、井上ひさし……(挙げていくとキリがない)を周囲に集め、開花させていった矢崎さんの人脈と鑑識眼には敬服するしかない。
 今日、矢崎さんから聞いたおもしろい話。
「サッカーというのは見ておもしろいスポーツじゃないんだ、とくにテレビなんかで見ても少しもおもしろくない」
成城学園高校時代にサッカー部員だったという矢崎さんの話は説得力がある。
「サッカーは審判が見ていなければどんなことをやってもいいスポーツ。シャツを引っ張って倒そうが、足を掛けようが、審判に見つからなければ許される。いかに審判の眼をくぐってズルするかが勝負なんだ。
 ぼくが成城の頃、石原慎太郎が湘南高校のサッカー部にいた。その頃、成城と湘南はいつも定期戦をやってたの。湘南の石原といや背も高いし、ハンサムだし、それに口惜しいことにサッカーもうまいのね。
 ぼくは背が低いだろ。それで、いつも審判の眼を盗んでは石原を足かけたりしてころばせてたんだ。だから、会うと石原は今でも言うんだよ。『オマエはズルイ奴だ』って」
 古きよき時代のお坊っちゃん学校とエリート校の育ちの良い少年たちの姿がほうふつとする。
 石原さんと矢崎さんと言えば、それこそ主義主張は正反対だが、会えばそういう冗談が交わせるのがスポーツのいいところ。青春を共有したもの同志の友情を感じた。

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