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2006-06-05

映画は誰かと見に行きましょう。

 2本ほど見たのでまとめて感想を。

 まずは『ブロークン・フラワーズ』

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 監督はジム・ジャームッシュ。「アメリカ・インディペンデンド映画の若き監督」と言われていたのも過去のこと。今作ではカンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞し、すっかり重鎮になりました。
 主演はいい味出してるビル・マーレイ。『ゴースト・バスターズ』から何十年経ったんでしょう……。脇をジェフリー・ライト、シャロン・ストーン、フランセス・コンロイ、ジェシカ・ラングなどが固めています。ナイス配役。

 物語は簡単です。
 ドン・ジョンストンの元に一通の手紙が来る。それは彼の元ガールフレンドからで、彼には19歳になる息子がいるという。元ガールフレンドと言っても誰なのか分からない。ドンも放っておこうと思ったのだが、隣人のウィンストンの熱心な勧めにより、可能性のある4人の女性を訪ねることにする。

 ビル・マーレイの消極的な抑えた演技がたまらない。ぐっとこらえるテンポで映画は流れていきます。これがもどかしいかどうかで、ジャームッシュ作品の好き嫌いが別れるでしょう。
 さらに今作はどっちつかずの、観客に丸投げするような結末ですから、これも好き嫌いが別れそうですね。私は嫌いじゃないのですが、今回はうーむ……。
 私はジム・ジャームッシュ作品は好きだし、いいとも思うのですが、同時に「あと一歩足りない!」といつも思います。合わないってことなのでしょうか。


 続いて、『間宮兄弟』

Photo_1
 原作、江國香織。監督、森田芳光。
 出演、佐々木蔵之介、塚地武雅、常盤貴子、沢尻エリカ、北川景子。

 兄・明信と弟・徹信の間宮兄弟は、マンションで2人暮らし。一緒にご飯を食べ、野球観戦で熱くなり、ビデオを観ては涙する。もういい大人の2人だけれど、仲の良さは子供の頃と全く同じ。ある日、彼らは行きつけのレンタル屋さんの店員、直美ちゃんと、徹信の務める小学校の依子先生を誘ってカレーパーティーを開くことを決意。頑張って彼女たちに声をかける。

 江國香織の作品の雰囲気というか、空気がちゃんと映像化されていた。さすが森田芳光。ただ、「予想通り期待通りで、それ以上でなし」という気もした。あまりに多くを望むのもなんですけど。

 物語は、間宮兄弟の生活、です。(まとめすぎか?)

 毎回一人で見に行くのですが(淋しいって言うな!)、今回は連れがいました。

 その連れの感想は「ああいう風にはなりたくない」というもの。
 間宮兄弟は、二人で住んで、二人で遊んで、二人で女性をパーティーに誘ったりする。しかし、実際のところ、あんな“変な”兄弟のところに、美人がひょっこり来ることもないだろうし、そうそううまくもいかない。連れは、結婚して子供が作って家庭を持つ、という人生が是だと思っているから、この兄弟の光景はちょっと嫌だと思ったそうだ。

 では、私はといえば。
 この間宮兄弟のエピソードは初めてではないと思います。つまり、彼らが生きてきた中でこういったことは何回もあって、その一部に過ぎない、と。彼らは確かに二人で心地良い場所にいる。でも、それに安住しているかといえばそうではなく、映画のように気になる女性にアピールもするし、デートも誘う。アタック(死語?)もする。そのたびに玉砕するし、事件や修羅場に巻き込まれるし、「もう兄弟がいればいいよ!」と思うけど、また気になる女性を見つけては繰り返す。そうやって間宮兄弟は生きていくんじゃないかなぁと思いました。

 この二つの映画は、「過去はどうでもいい。未来はわからない。だから、大切なのは”現在”なんだよ」(by ドン・ジョンストン)というテーマで繋がっているような気がしました。

 それにしても、誰かと行くと、感想・意見を言い合うことができて、楽しいですね。たまには誰かと行こう……(淋しいって言わないで!)。

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5.龍さんの『ポップコーンキネマ』」カテゴリの記事

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