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2005-10-04

だから人生は面白い。

 久し振りに映画を見に行きました。

 『シンデレラマン』。

 個人的には宣伝がとてもうまいと思いました。
 映画監督代表・井筒和幸、演劇代表・蜷川幸雄、伝統芸能代表・中村勘三郎、おしゃれ代表(?)・はな。
 映画でも本でも、よく「オマエに推薦されてもピンと来ないんだよ!」という人が推薦文を書いていたりしますが、この場合、各分野でそれなりどころかトップクラスの人たちのコメントですので、かなり重みがあると思います。

 俳優陣は、ちょっと鼻につくぐらい演技がうまいラッセル・クロウが主人公を、その妻にこれまたうまいレニー・セルヴィガー。監督はロン・ハワード。

 物語は、ボクサーとして華やかな戦歴を持つジム・ブラドック。しかし全盛期も過ぎ、ライセンスを剥奪されてしまう。時はアメリカ大恐慌。日雇いの仕事をしながら妻や三人の子供たちと暮らしてしたがその生活は貧しく、食べ物を買うことさえもやっと。そんな中で、お金のために一試合だけのカムバックを果たすのだが……。

 展開の先は読めます。感動物語として終わります。同じ(というわけではないけど)ボクサー映画の『ミリオンダラー・ベイビー』とは随分違います。
 とはいえ、この映画は実話が元です。フィクションだとしたら「こんな都合のいい物語なんかない」と言われるでしょう。しかし、本当にあったんです。 そう思いながら、ブラドックの快進撃を見ていると、胸躍るものがあります。
 なかなかの良作です。こういう実話映画の中でもトップクラスな気がします。特に演出が良かった。変な演出をせずに、映像で見せようとしている。
 同じノンフィクション・ボクサー映画で、マイケル・マン監督、ウィル・スミス主演『ALI』がありますが、この映画より数倍いいです。ウィル・スミスはいい演技をしていたし、あの伝説の試合ですから内容もいい。でも、ボクシングシーンの演出が駄目でした。妙に音楽が大きく、効果的に使おうとして、それが逆に邪魔でした。ボクシングに限らずスポーツシーンを描くときに、下手に音楽を使うとスリルが減ります。
 それに比べて『シンデレラマン』は、ボクシングシーンはボクシングで発生する音と歓声のみで演出されていた。私が見た映画館だけかもしれないけど、歓声がひときわ大きく、それで試合に感情移入できました。
 あと、個人的には、セリフ、トークが気に入っています。粋だな、とニヤリとする部分が何箇所かありました。
 ニヤリ。

 私はひねくれ者なので、「感動なんかしないね! 面白くないね!」と思っていたのですが(じゃあ何で行ったんだよ)、意外や、楽しめました。結構オススメです。
「感動ものなんか、俺は見ないね!」
 という方も下手に構えず心をフラットにして見ると楽しめるんじゃないかと思います。

 それにしても、この映画が本当にあった話とは……いやはや、人生は面白いですねぇ。

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