8月2日 八杉康夫さん 戸高一成さん
呉の戦艦大和ミュージアムに。
十分の一の戦艦大和は細部まで実物通りに復元され、さすがに大迫力。資料室も充実している。休みのせいか客が多い。
「開館三ヵ月で来館者五十万人を超え、これは日本の博物館の記録です」
館長の戸高さんは、九段の「昭和館」産みの親。
「昭和館の資料検索の充実振りはすごいですよ。もっともっと利用してほしいんですが」
戦中、戦後の資料、道具などを集めた「昭和館」は何度行っても飽きない。一升ビンにコメを入れて精白するなんてことは今の若い人は知らないだろうなぁ。紙巻タバコを自分で巻く機械とか。なつかしいものが並んでいる。当時のニュース映画も連日上映。まだ行ったことのない方はぜひ。
八杉さんは『WiLL』9月号でも掲載したが、戦艦大和最期の乗組員。十五歳で海軍に入り、現在七十八歳。先日お会いした小野田寛郎さんもそうだったが、齢を全く感じさせない。
背すじはピンと伸び、たったっと早足で歩くところもそっくり。「大和」に触れんばかりにあれこれ説明してくれる。「大和」を見る目は愛情が溢れていた。
「大和が沈んだ後は、呉にいたんですが、もう石油が不足して「伊勢」も「日向」も動かせない。この向いの島の近くに停泊していました。で、敵の爆撃機にやられてはというんで、漁網をかぶせ、その上に木の枝などをいっぱい乗せて偽装工作をしたんですよ。上空から見たら、島の一部に見えるようにと。
ところがある日、空から米軍の伝単(ビラ)が落ちてきた。読んでみたら『このところ、枝が枯れてるようだから、代えたほうがいいのでは』って。米軍は全部お見通しだったんです」
十一月には八杉さんの自伝『戦艦大和最期の乗務員の遺言』を刊行予定。
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